最近、AIを使った業務改善、いや業務改革を次々と進めています。
文章をまとめたり考えたりするのが得意、というのはAIです。今はどんどん進化して、その思考整理と文章作成の精度が上がってきました。
さらには
- 文字を認識するOCRとAIによる予測・補完により、紙の伝票が正しいデータとして取り込める
- プレゼンスライドを簡単な指示だけで作れる
- ブラウザ内での操作を自動で進めてくれる（エージェント機能。まだこれからの機能）
こういった進歩がめざましく、とても助かります。
使いこなすためのスキルも必要ですが、生産性が飛躍的に向上しています。
「AIを活用すれば業務が効率化するのは分かっている。しかし、うちにはそんな難しいことを使いこなせる社員はいない…」
これは、地方の中小企業経営者様から最も多く聞かれる悩みです。 毎日のようにChatGPTや生成AIのニュースが流れてきますが、実際の現場では「少し試して、結局使わなくなった」「社員がうまく活用できず、宝の持ち腐れになっている」という声が後を絶ちません。
実は、日本の中小企業でAIを導入している割合は、まだ約2〜3割というデータがあります。
裏を返せば、あなたのライバルである約7割の会社は、まだAI活用の第一歩を踏み出せていないということ。これは、あなたが今、たった一人からでもAI導入を始めるだけで、業界内で圧倒的な優位性を築ける大きなチャンスです。しかし、この状況は長くは続きません。
今、行動を起こすか否かで、1年後の生産性、顧客満足度、そして採用力に決定的な差が生まれます。たった一人のAI担当者が、会社全体の未来を切り拓くのです。
解決の鍵は、社内に眠る「AIリーダー」
解決策は驚くほどシンプルです。 それは、社内にたった一人でいいので、“AIリーダー”を育てること。
ここで言うAIリーダーとは、AIを専門的に開発できるスーパーマンではありません。プログラミングの知識も不要です。
必要なのは、「自社のあの業務、AIを使えばもっと楽になるかも？」と考え、実際に試してみて、その使い方を周りに教えられる人のこと。あなたの会社の業務を一番よく知っている、現場の社員こそが最高のリーダー候補です。
例えば、こんな“小さな活用”から始められます。
- 営業部なら： 見積書や提案書の構成案をAIに作らせ、時間を半分に。
- 総務・経理なら： 社内規定に関する質問に答えるチャットボットとしてAIを活用。
- マーケティングなら： SNS投稿のアイデアやキャッチコピーをAIとブレストする。
- 全社員共通で： 面倒なメール返信の丁寧な下書きや、会議の議事録要約をAIに任せる。
こうした小さな成功体験が積み重なることで、「まずAIに聞いてみよう」という文化が生まれ、組織全体の生産性が底上げされていくのです。
どうやって育てるのか？大きな投資は不要です
「AIリーダーを育てる」と聞くと、高額な研修やコンサルタントを想像するかもしれません。しかし、その必要は全くありません。
- ステップ1：AI担当者を1〜2名決める （好奇心旺盛な若手や、業務効率化に意欲的な中堅社員が適任です）
- ステップ2：週に1時間だけ、学ぶ時間を業務として確保する （まずは4週間。オンラインの動画学習などで十分です）
- ステップ3：月1回、外部の勉強会やセミナーへの参加を奨励する （他社の事例を知り、モチベーションを高める効果があります）
大切なのは、完璧な専門家を育てることではありません。会社として「AI活用を応援する」という姿勢を明確に示し、社員が安心して学び、試せる環境を作ることです。
まとめ：未来への第一歩は、来週から踏み出せる
人手不足に悩む中小企業ほど、AIという“新人”を使いこなすリーダーの存在が、強力な武器になります。
「AIを使える人材がいない」と嘆く時代は終わりました。これからは「社内の人材をAIリーダーに育てる」時代です。
まずは、来週の朝礼で「AI担当者を一人決めて、学びを応援する」と宣言することから始めてみませんか？
その小さな一歩が、会社の未来を大きく変えるきっかけになります。
どんなことから取り組むか、悩む場合は、業務の整理を含めてぜひご相談ください。