今回はいつもと違い、地方での創業支援についてお話しします。SNSでは何度かお伝えしているのですが、今年は商工会議所から創業塾の講師を依頼されました。
まずはプレセミナーとして、まったく知識が無い方向けに数時間の超短期コース。夏には4日間コースを実施します。初めての経験ですが、仲間のベテラン診断士先生にノウハウをみっちり伝授いただき、心にゆとりが生まれました。
そして、自分自身の知識と経験をしっかりと詰め込んだコンテンツ。どこかで、「創業塾には勿体無いよ」とささやく声も聞こえてきます。そうかもしれません。創業塾は補助金事業なので参加無料なのですが、事業の見直しや新規事業をお考えの経営者の方を支援できるような有料級の内容です。
創業塾の目的と現状
地方の小さな街ですが、創業塾に対する関心が高まっています。9月に予定している本格的な創業塾に先駆けて、7月にプレセミナーを開催しました。想定以上の申し込みがあり、非常に多くの参加者が集まりました。家族も驚くほどの反響です。私の顔写真が大きく載ったチラシが地域の広報へ折り込まれましたので、きっとビジュアルが良かったんだよと言い張り、家族の失笑をもらっております(笑)
それはさておき、創業に興味を持つ人がこんなにもおられるとは驚きでした。ビジネスプランをある程度固めておられる人もいますが、まだ白紙の人も。それぞれの想いやきっかけは違えど、田舎町であっても新しい風を期待しています。
地方のビジネス環境と創業支援の必要性
しかし、一部の方からは「創業者が増えても自分のビジネスには関係ない」との声も聞かれます。本当にそうなのでしょうか?
実際には、新たな創業者が増えることで、雇用や新たな取引が生まれます。これにより、地域全体のビジネス環境が改善し、既存の企業にもメリットがあります。地域を上げて創業者を生み出し、支援し、育てていくべきだと思います。
少子高齢化が進む中、地方のビジネス環境は厳しさを増しています。特に後継者不足により廃業する会社も増えており、このままでは地域経済が停滞してしまいます。そこで、創業塾は新たな企業を育成し、地域の活性化を図ることを目指しています。
創業塾の内容とその効果
今回の創業塾では、「はじめの一歩」をテーマに、創業の意義や経営の基礎について学びました。たったの2時間ですから、エッセンスだけに凝縮した、内容の濃いものになりました。
テーマは学びと実践
たったの2時間なのに、ワークとグループでの共有はたっぷりと。そして、考えたアイデアはとにかく形にして実践!こんなことを教える創業塾もなかなかないと思いますが、受講生には好評でした。
どうやったら創業できるかではない
お金の話、経営者の激務について、など生々しい話もたくさんしました。夢を持って創業するのは素晴らしいこと。でも、ふわふわした夢を叩いて鍛えるのが創業塾講師の仕事だと考えています。
どうやったら創業できるかではなく、どうやったら「失敗確率を下げて」創業できるか?そのために、厳しめにお伝えします。
次回の創業塾について
9月の創業塾では、今回の10倍の時間を使うことができます。市場の分析や差別化など、一般企業にも必要な知識を惜しみなくお伝えします。
創業塾は無料で参加できるので、創業者にとってはコストパフォーマンスが非常に高いです。ただし、週末の時間を投資する覚悟が必要。創業初期は経営者には休日なんてない、という人も多いですから。まずはこれがハードルです。
受講だけでなく、容赦なく出される宿題にどう応えるか?そう、学んだことは即実践。強い創業者が生まれることを望んでいます。
創業塾の応用
このコンテンツは管理職の方々のビジネス講座としても応用可能であり、非常に有益です。ビジネスの感覚を磨き、経営者意識を持つ管理職を増やすことこそ、企業にとっての生命線だからです。
今回、タイムマネジメントと難易度の調整のために、友人を相手にリハーサルを行い、磨き上げました。彼らの反応はとても良く、自信になりました。すでに新規事業を始めてしまっていた友人は、「始める前に聴いておきたかった〜!!」と後悔の声が(苦笑)
つまりは、今のビジネスに行き詰まりを感じている経営者にとっても役立つ内容だと言えます。なんせ、耳の痛いことばかりをお伝えしますので、あなたの危機感にしっかりフィットするかもしれませんよ。
私がコンサルタントを目指したのは、地域活性化に貢献したいから。
この創業塾の取り組みは、地域にうってつけの社会貢献だと思うので、全力で頑張ります。