背筋が冷たくなった政府の発表
日本政府が発表する情報を聞いていると、中小企業の未来について危機感を感じる今日この頃です。少子化のスピードが一気に早くなったというニュースがありました。
後戻りはあり得ない労働人口の減少。人口の多い中高年の層が、毎年定年退職で労働市場から去っていくのに比べて、働き始める若年層は年々少なくなる。結果的に労働人口がますます加速度的に減るわけです。
〇〇大戦争はすでに勃発している
加えて、物流業界や建設業界における、いわゆる2024年問題。残業規制によって人手不足が深刻化すると言われています。今や、業界を問わずに日本の人材がどんどん減る時代。特に地方に行くほど厳しくなる。優秀な人材をどれだけ採用できるか、またどれだけ自社で働き続けてもらえるかが、組織の生き残りを左右すると言う、まさに人材獲得の大戦争が始まっているのです。
あのフレーズと指にも背筋が寒く
しかも、転職サイトやエージェントのCMはますます盛んに流れて来ると思いませんか?

「ビズOーチ!!」という声と人差し指を立てるポーズに背筋が寒くなりませんか?
「もしかしたら、うちのエース社員も登録しているかも。。」
どうしてそのようなサービスがどんどん広告宣伝費をつぎ込んでくるのでしょうか?
それはもちろん、儲かるからです。転職する人が増えているため、案件数をどんどん獲得できる広告は費用対効果が高いと考えているのです。
さらには、CMをたくさん流すことで、「転職するのが当たり前」という空気を作り出して、市場を育てているのです。
人材を欲しい企業にとっては良いサービスですが、同じ企業から人材が流出する可能性もある。諸刃の剣と言えますね。
莫大な見えない負担
エージェントに支払う手数料は、転職者の年収の3ヶ月から6ヶ月分と言われています。また、転職サイトに対しても決して安くない費用を企業は支払わなければなりません。
ただ、見落としがちなのは、外部に支払うコストだけではなくて、採用に関わる従業員の人件費・負荷もバカにならないと言うことです。
ある大手外資系企業では、人材の流出が止まらずに、人事部に採用専門のエキスパートを雇っていました。ところが、あまりに忙しすぎてストレスが大きく、ついにはその人が転職していってしまいました。
こんな笑い話にもならないようなことが起こるほど、採用というのは担当者に大きな負荷がかかります。
採用コスト?それとも教育コスト?
そのような内部と外部の採用コストを考えたとき、それを少しでも減らそうと思ったら、教育コストの方を充実させるというのが1つの経営判断になります。
従業員は、学び、成長できるような環境だとエンゲージメントが高まると言われています。
自分が成長していることを実感できれば、その仕事に対して愛着がわき、パフォーマンスも高まります。
また、そのように人を育てる企業姿勢は外の人材から見ても魅力的に感じられるため、優秀な人材が集まってきやすいと言うメリットもあります。
今の人材で生き残る道とは
また、将来的に人材を増やすことが今以上に困難になる事は間違いありません。そうしたときに、少ない人数で今以上のパフォーマンスを上げる必要に駆られます。
そのためには、「マネジメント」と「業務改善」の力を発揮できる人材を育てていく事は、企業戦略上、重要な方針となります。
- マネジメントスキル =メンバーの力を最大化できるスキル
- 業務改善スキル =より少ない労働力で高い効果が出るように仕事の仕方を変えるスキル
すぐには効果が出ず、費用もかかる、時間もかかる。そんな人材育成ですが、あなたの会社ではどう取り組んでいますか?
また、これからどのように取り組んでいきますか?
政府はリスキリングを推奨しています。リスキリングとは一体なんなのでしょうか?
私たちの会社にどんな効果があるのでしょうか?
次回以降は、人材育成をテーマにお届けしていきたいと思います。
どこの企業でも重要視している人材育成。そうは言っても、理想と現実の間には大きなギャップがあるのが普通です。
具体的にどうすれば、小さな会社でも優秀な人材が育つのか、私自身の経験を交えながら、できるだけ具体的にお伝えしていきたいと思います。
どうぞお楽しみに。