今シーズンは、社会人になってからはあまりないくらいの過密スケジュールでした。直近では、商工会議所でのセミナー準備や、経営者との交流イベント、来月にかけても人材関連の大型イベントや研修、ESサーベイ(従業員満足度調査)など休む暇がありません。
ですが、多くの方の成長のお役に立てていることと、色んな経験を積むことで自分自身の成長にもなっていることを実感でき、この忙しさが逆にありがたいです。
先日は家族で避暑地に行ってリフレッシュしてきましたので、なんとか頑張れそうです。
先日、UniposさんのWEBイベントに参加しました。有価証券報告書から各社の人的資本経営の今を読み解くという、しかも2,350社以上の有価証券報告書を読み込み分析するという、狂気の(笑)内容でした。
内容としては非常に面白く、日本企業の伸びしろがはっきりと判りました。
逆に言うと、この伸びしろは非上場企業にとってはチャンスです。
上場会社がマゴマゴしている間に、中小企業が差別化を狙えるからです。
なぜ今、人的資本経営なのか?
人手不足の社会が到来しました。
その象徴として2024年問題と言われますが、すでにあと半年を切りました。
これからは、限られた人口、減りゆく人口で日本を支えることになります。
人的資本経営を着実に実施する企業、
すなわち、
個々のスキルを高める仕組みを持ち、
個人の強みを効果的に組み合わせて最大化できる。
そのための投資(リソース投下)を惜しみなくできる。
そんな組織にお金(投資)も人材も集中する時代になりました。
✕ 一部の意識が高い企業だけの取り組み
〇 政府がガイドラインを公表=「みんなで取り組もう」というメッセージ
やわらかく言えば、日本が生き残るために、ありとあらゆる企業にこの考え方を取り入れてほしいという意図が伝わります。
でも、裏を読み解くと、
「人的資本経営を取り入れた企業が勝つ。それ以外は淘汰される。強い企業に資金と人材を集中させた方が、日本の成長には有利である。」
とも考えられます。
よーいドン!!
号砲は鳴りました。
さあ、走りますか?
もう少し様子を見ますか?
多くの企業がすでに走り始めています。
中小企業の逆転シナリオとは
繰り返しますが、人的資本経営は上場している大企業だけのものではありません。
ガイドラインが出ているということは、これからの人材の活かし方のヒントが公開されたということです。
✕ 投資家へのアピール
△ 入社を検討している人材へのアピール
〇 社内の従業員へのメッセージ
中小企業にとっては、人材確保が一番の悩みのタネですよね。。
最低限、ホームページに人的資本経営に関することが明示されていることが、企業を選ぶ基準になってきます。
それだけでなく、
「私たちは、これだけ働く人のことを考えています。
会社の成長に、あなたの力が必要です。
だから、一緒にこの会社に居続けてください。」
というメッセージをどれだけ伝えられるか、が人的資本経営の開示項目を選ぶ際に重要になります。
人的資本経営の開示ステップはこれだけ
とはいえ、「いったい何をすればいいの?」という声が聞こえてきますよね。
実は、流れとしては実にシンプル。
その一つ一つに情熱をこめて向き合っていけば、きっと御社のメッセージが社内外に伝わるはずです。
1.ストーリーを描く
ビジョン・経営戦略・目標数値(KGI)の達成のために、どの人的課題(従業員のスキルと能力、ダイバーシティなど)が関連するのかを分析して整理しましょう。
2.KPI目標を決める。
その課題の達成度を表現する数値(KPI)を決め、目標を立てます。(例:女性管理職比率〇%)
3.計画する。
KPI目標を達成するためには、どんなステップで何をすれば良いですか?5W1Hで具体的なアクションプランを作りましょう。
あとは、これを内外に開示するだけです。
ポイントは、現在の数値も正直に開示してしまうことです。
ここに、経営者の本気度が透けて見えます。
外づらばかりを気にするのか、課題に真正面から向き合うのか?
従業員には、すぐに見透かされてしまいます。
ハードルを乗り越えるために
とはいえ、具体的な数値づくりと開示には、かなりの知恵とエネルギーが必要です。
どうすれば進められるのでしょうか?
1.フレームワークを使う
ビジョン・経営戦略・目標数値(KGI)と人的課題を結び付けることができるフレームワークがあるため、これを利用することが近道です。
2.他社の好事例に学ぶ
先述した有価証券報告書に、良い例がたくさんあるため、それをお手本にすることが近道です。
これらは、先述のセミナーで公開されて参加者は自由に使えるのですが、さすがに二次配付はしない方が良いと考えています。
ご興味のある方は、Uniposさんのセミナーなどをお調べください。
当方の取り組みとして、これらを使った勉強会をするのも面白いと思っています。
ご興味のある方はぜひ個別にご連絡ください。
また、具体的な支援についてもご遠慮なくお問い合わせください。
中小企業が人的資本経営をうまく活用して、人材面で大手に負けない経営ができることを信じています。
一緒に走り出しましょう!